---こういったデザインとかは吉田さんや北村さんたちと決められたのですか。
美佐子さん:そうですね。
私たちは素人なので的確に表現できないからまず吉田さんにこういう雰囲気、ああいう雰囲気とかを話してイメージしていただき、それを具体的に北村さんに伝えていただきました。
そしてそれを北村さんに形にしていただいたという感じです。
本当によく私たちのことを汲み取っていただき、想像していた以上のお店ができました。
お店がオープンした当初は、建設のプロみたいな方も見にこられて、触ったりして帰っていかれた人もいらっしゃいました。
北村:やはりこの正面のガラスに興味があるのでしょう。
店舗の正面のガラスは、普通ではアルミ製かステンレス製のフレームを使い1枚ガラスで作るのですが、金額が100万とか3桁になってしまいます。
吉田さんからもご予算のことは聞いていましたので、こういう方法ならリーズナブルにできますよということでこうなりました。
この方法は間柱とベニヤだけで作り、塗装をしてガラスをはめているだけですが、結構おしゃれに見えますので、どんな方法で造っているのか興味があるのではないですか。
---こういう雰囲気やデザインはフランスやイタリアなどに行かれた時のイメージなのですか。
久美子さん:そうですね、パリとかに行って気に入ったお店をイメージして吉田さんに伝えました。
あと、この鏡はお店が小さくても奥行きがあるように見えますので、よかったと思います。
美佐子さん:女子高生の方は「超かわいい、超かわいい」といって喜んでくれたり、おじいちゃんやおばあちゃんも気軽に入ってきてくれて「ここは居心地がいいね」とおっしゃってくれたり、又、小さいお子さんもケーキなどを食べて喜んでくれるので、いい雰囲気のお店になったなと思います。
---お二人がこのお店で一番気に入っているところはどこですか。
久美子さん:いっぱいあるのですけど、まず正面の入り口ですかね。特にあの斜めの感じが気に入っています。
北村:私たちが工事をしていく中で一番苦労をしたところが気に入っていただいてうれしいです。
---どのように苦労されたのですか。
北村:まず斜めの角度を決めるポイントになるのが、ケーキを入れるショーケースが壁を貫通して入れますので、ショーケースの型紙を作り実際に床に置いて、使い勝手を確認していただき角度を決めました。
そしてフレームになる木軸を強度的に許される限り極力細くしたために、大量の電気配線を入れるスペースがかなりシビアになってしまいまして、天井から下ろしてくる配線をピンポイントで出さなければならず、電気屋さんのために位置をだしてあげるのを苦労した記憶があります。
このお店を造るのに一番のポイントであったなと思います。